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Artistree CAFE
〒105-0003東京都港区西新橋3-6-10マストライフ西新橋ビル1F
営業時間:月~金   08:00~19:00
    土日/祝祭日 12:00~18:00
     (祝祭日・不定休)

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Artistree CAFE

ここでしか出会えないコーヒーと過ごす 特別な空間

 東京都港区・西新橋にあるマストライフ西新橋ビル1階に店舗を構える『Artistree CAFE』。日本国内ではここでしか味わえないというプレミアム・コーヒーや高級チョコレート、スイーツ類などのメニューを取り揃え、店内にはなんとゴルフクラブのフィッティングスタジオまで併設しているという非常に個性的なカフェである同店。サービスだけでなく、空間そのものにも強い想いとこだわりが盛り込まれており、コーヒーをはじめとする同店独自のメニューと空間すべてが調和するよう綿密に配慮され、常にお客様に安らぎを感じてもらえるような快適なスペースを提供し続けている。こうした店舗環境を作り上げたのは、運営会社である「株式会社アーティストゥリー・デザイン」の代表取締役社長、百瀬慶一氏。店舗を手掛けるにあたり、“美味しいものがより美味しく感じられる空間”“限られた時間を濃密に過ごせる居心地のいい空間”、そんなカフェ空間を目指したという百瀬氏に、こだわりの空間ができるまでの経緯について伺った。

<<なぜ施設環境へ投資したのか>>

 百瀬氏の所属する「株式会社アーティストゥリー・メディア」は同ビルの9階に本業のスタジオを有し、映像制作・音響効果・音楽制作などを手掛けている。「株式会社アーティストゥリー・デザイン」は、1階にある『Artistree CAFE』を運営するために立ち上げた会社だという。日本ではここでしかお目に掛かれないレアなコーヒーやスイーツが味わえるということで多くのユーザーが集まる人気のカフェだが、当初からカフェの運営を想定していたわけではなく、様々な偶然や巡り合わせが重なってお店のオープンに至ったという。『Artistree CAFE』という空間が誕生するまでの経緯とは。

百瀬氏:私たちはカフェのあるこのビルの9階にスタジオを持っていまして、映像・音響関連の編集業務などを本来の仕事としています。このビルに移転してきた当初、1階フロアはお付き合いのあるテレビ局から預かっていた約4万本のテープを保管する倉庫として使用していました。この1階には、9階のスタジオに来られるお客様用のラウンジを設置しようと以前から考えていたのですが、保管しているテープの量が多く、なかなか実現できずにいました。
その一方で、スタジオに来られる映画監督やプロデューサーの方々に少しでも快適に過ごしてもらえるように、上のフロアでこだわったコーヒーをお出ししようという話になりました。スタジオでは多くの方が長時間作業に没頭することが多く、コーヒー1杯で皆様のモチベーションを上げることができるならと思い、美味しいコーヒーを探し始めたんです。そうしていろいろと試してみた結果、出会ったのがインドネシアのトラジャ地方で採れるトラジャ豆のコーヒーでした。これが今まで飲んだことのない味で、とても美味しかったんです。そこで、この豆を扱っているインドネシアの「JH Coffee」に連絡を入れたところ、このコーヒーが好きなら日本で売ってみませんか、という話を持ち掛けられました。それまで私は喫茶店を経営するという発想を持っていなかったのですが、この話をきっかけにそういう考えもあるんだと気付かされましたね。
そうした中で、1階をラウンジ化する計画をビルのオーナーである積水ハウスさんと管理担当の積和不動産さんにお話しした際、「できればここにカフェを作ってほしい」という話を偶然いただいたんです。港区の条例で、一定以上の延べ床面積を有する建築物には不特定多数の方が利用できる生活利便施設を併設する必要があるそうで、ラウンジを一般の方にも開放してほしいという打診を受けました。そこで、せっかく「JH Coffee」の珍しいコーヒーもありますし、預かっていたテープも2013年4月に回収されてスペースも確保できたことから、本格的にカフェをやってみようと決意したんです。お店としてお客様を迎えるとなるとコーヒーだけでは寂しいので、コーヒーに合うスイーツも用意しようとチョコレートにクローズアップして世界中から美味しいチョコレートを探し始めました。最終的に3つのブランドに候補を絞り、そのうち私が一番気に入ったアメリカ・サンフランシスコにある「Poco Dolce」にアプローチし、当店が日本における代理店として同社のチョコの販売を担当することになりました。そうした様々な要因や偶然が重なって、カフェをスタートさせる環境が整っていったんです。私たちはクリエイターという仕事柄、世界中を飛び回って一般の方が普段見られないようなものなども見てきているので、そうした面白いものを紹介するセレクトショップのようなカフェにしようとスタートアップしました。そして、カフェの運営母体として新たに「アーティストゥリー・デザイン」という会社を立ち上げたのですが、この社名には言葉通り“クリエイティブなデザインに挑戦する”という意味と、“ライフスタイルをデザインする“という2つの意味を込めました。

<<自分たちでデザインしたこだわりの空間>>

 カフェの店舗環境作りは、百瀬氏を筆頭に「アーティストゥリー・デザイン」の社員たちの手で行ったという。店内にふんだんに使用されている木材はペンキ塗装の足場などに使われていた古材で、そうした木材の味を生かしてテーブルやカウンター、棚なども手作りで製作。多くの方々にリラックスできる安らぎの空間を提供するため、百瀬氏のイメージを具現化して作り上げたこの店舗環境もまた、ユーザーを惹きつける同店の大きな魅力の一つとなっている。

百瀬氏:店舗環境の準備を進めるにあたって、私の頭の中に描いているイメージが人に任せて再現できるのかなと感じ、自分たちでやってみようと思いました。例えばですが、プロのデザイナーの方に依頼をして自分の考えや感性を40%再現できるのと、本来デザイナーではない私が試行錯誤して自身のイメージの80%程のものを作り上げるのと、どちらがいいのか考えたんです。私も音楽や映画に携わっているので分かるのですが、建築というものは他の仕事と異なり作ったものが長い間残り続ける、ある種アートのような領域に入るものです。ここの店舗も将来的に長い期間残るであろうと考えた際、自分が40%しか納得していないものと、80%までの水準まで実現できたものを作るのであれば、専門家ではない私が作るリスクがあったとしても80%のクオリティーを目指してやってみようと思いました。自身でやってみたとしても80%のクオリティーのものが確実に作れるという保証があったわけではないのですが、伝え方の部分なども含めて他の人に私のイメージを80%近くまで理解してもらうことは難しいと感じました。
店舗デザインの当初のアイデアとして、今の空間よりもっとハイテクで無機質なイメージの空間も私の中にありました。それは今でも面白いアイデアだと思っていますので、将来的にはこのアイデアを生かして何かをやってみるかもしれません(笑)。ただ今回はあくまでラウンジなので、皆様がゆったりできる環境にしたいと考え、アメリカ西海岸のカリフォルニアのような雰囲気をイメージしています。インドネシアの「JH Coffee」の他に、当店ではサンフランシスコのロースター「ZARANDA」のコーヒーや、ロサンゼルス・パサデナにある人気のカフェ&ベーカリー「Little Flower Candy」のマシュマロやキャラメルなども取り扱っていまして、西海岸発のアイテムが多く揃ったということもあり、空間としても西海岸の雰囲気がマッチするのではと感じました。加えて上のスタジオにもラウンジスペースがあるのですが、その空間とのデザイン上の繋がりという部分も考慮しています。
店内の照明に関しては、私がロサンゼルスで取り揃えたアンティークのアイテムをベースに、親友でもある照明デザイナーの武石正宣氏にアレンジを担当してもらいました。 彼は建築家の隈研吾氏と一緒に仕事をされることも多く、「すみだ水族館」や「川崎市岡本太郎美術館」の照明を手掛けたりしています。彼の照明で好きなところは、照明が立ちすぎない自然な空間に仕上がる点ですね。そうした中でも今までにない新しさもあるので、そこが魅力だと思っています。

<<変化や反響について>>

 様々な試行錯誤を経て百瀬氏のイメージを形にした『Artistree CAFE』。ビジネス街という立地のため、会社勤めの方々を中心に多くのユーザーの憩いの場となっている。お店の中には「NAKASHIMA GOLF STUDIO」というゴルフのフィッティングスタジオも併設されており、ゴルフプレイヤーたちが集まる場でもある。個性的なメニューや空間、それに加えてゴルフのスタジオまでが詰め込まれた異色のカフェだが、ユーザーの反響はどのようなものなのか。

百瀬氏:お店としては2014年5月29日にオープンしました。この場所はオフィス街なので、お客様は圧倒的に会社勤めの年配の男性が多い印象ですね。お店の雰囲気やメニューもおかげさまで評判が良いようで、新しいものに敏感そうな女性のお客様も来られています。場所柄もあって20代前半の方は少ないですが、20代後半から50代くらいまで幅広い年齢層の方に利用していただいています。当店のコーヒーはスペシャリティコーヒーが多く、全世界のコーヒー生産量の5%以下の量しか作られていないものばかり扱っているので、それを面白いと感じて来られる方も多いですね。また、未だに不思議に思っているのですが、店内に男性の方しかいらっしゃらない時や、反対に女性の方のみで占められている日など、極端に分かれることがよくあります。
当店の中にはゴルフ道具のフィッティングを手掛ける「NAKASHIMA GOLF STUDIO」も併設されているのですが、これには皆様結構驚かれるようです(笑)。日系3世のジョン・ナカシマ氏が創設したカスタムクラブメーカーのスタジオで、こちらも日本での展開はここが第1号になります。ゴルフにはどうしても“おじさんのスポーツ”といったイメージがありますが、今では若い方々もプレイするようになっていますし、皆様のライフスタイルを“デザイン”するという観点からも、こうした空間があってもいいのではと思い取り入れています。
ナカシマ氏は非常にクリエイティブな考えを持った方で、ただゴルフクラブを売るのではなく、その後もお客様をフォローして上達するまで付き合っていくというアプローチでこうしたスタジオを展開しています。レッスンスタジオの運営ではなく、あくまでクラブを販売するメーカーなのですが、お客様が自分に合った道具を持って楽しくなればより練習をする、それにより更に上達するというサイクルを作ることを目指していて、その点が非常に面白いなと思いました。お客様の目線に立って、より楽しくなってもらうことだけを考えているナカシマ氏の理念や感性が、私たちの考え方とも共通すると感じています。

<<今後取り組みたい店舗環境づくり>>

 百瀬氏のこだわりが随所に反映された空間とサービスに魅了され、毎日多くのファンが集う『Artistree CAFE』。すべてのこだわりは“ユーザーに楽しんでもらうためのもの”として、徹底してその質を高める取り組みを行ってきた同店。今後もより良い店舗環境を形成するアイデアを追求しつつも、あくまでユーザーが自由に使える空間として、厳選されたメニューと共に『Artistree CAFE』はそこに在り続ける。

百瀬氏:当店に来られたらパソコンで何時間でも作業に没頭して構いませんし、コーヒーやスイーツを楽しみながら、それぞれの時間を過ごしてもらえればと思っています。お客様に違和感を与えないように、メニューも含めて店内の空間すべてを楽しんでもらえるように心掛けています。メニューもコーヒーの味を基準にして、合うものを厳選しています。これも空間演出の一環としてこだわった要素です。これからも今のお店の雰囲気や快適な環境を、しっかりと維持していきたいですね。店舗というものはオープンから1~2年経つと、どうしても古臭く感じるようになってしまいます。それでも少しずつマイナーチェンジを重ねて、なるべく皆様が最初の新鮮な気持ちを忘れずに、お店に来てもらえるようにできればと考えています。一方で、このような言い方はおこがましいかもしれませんが、クリエイターという立場から考えますとここは1度アイデアを吐き出してしまった場所なので、私個人としては新たに別のものを作り上げたいという思いもあります。
飲食店で儲けたいということではなく、映画や音楽の創作に携わる人間として、目の前でお客様が楽しんだり喜んだりしている姿を見られることが私たちにとって最も大切なことです。これからもお客様から「この雰囲気がいいですね」と言ってもらえるような空間を作りたいですし、そうしたアイデアはどんどん出していきたいと考えています。

<<Pick Up>> “ここが、Artistree CAFEらしさ”

■ここでしか味わえない最高峰の味
『Artistree CAFE』がオープンするきっかけになった最高級クラスのコーヒーだけを扱うインドネシアの「JH Coffee」をはじめ、同店にはこの場所でしか味わえないメニューがいくつもある。サンフランシスコにある新進気鋭のロースター「ZARANDA」のコーヒーや、同じくサンフランシスコ発の高品質チョコレート「Poco dolce」、ロサンゼルス・パサデナにあるカフェ&ベーカリー「Little Flower Candy」のマシュマロ、キャラメルなど、いずれも同店が独占販売しているアイテムだ。「Poco dolce」はイタリア語で“あまり甘くない”という意味で、動物性脂肪の使用を最低限に抑えたオーガニックなチョコレートだとか。「Little Flower Candy」のマシュマロとキャラメルも甘さ控えめで、これらのメニューは“コーヒーに合うスイーツ”という視点からセレクトされている。

■「NAKASHIMA GOLF STUDIO」
店内には国内第1号となる「NAKASHIMA GOLF STUDIO」も併設されている。同スタジオは日系3世のジョン・ナカシマ氏によって設立され、その場でシャフトとヘッドを取り外して交換することができるシステムを確立し、ユーザーの個性に応じて緻密なカスタマイズが可能になっているという。NAKASHIMA GOLF本部にて数カ月に渡る研修を受けたオーソライズド・フィッターのアドバイスを受けながら、自身のプレースタイルに合ったオリジナルのクラブを追求することができる。そのため『Artistree CAFE』にはゴルフバッグを担いで来店する方も多く、フィッティングの合間に同店のコーヒーで休憩するゴルファーの方もいるとか。