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株式会社エウレカ
〒150-0022東京都渋谷区恵比寿南1丁目7-8恵比寿サウスワン9F

連携メディア

株式会社エウレカのオフィスデザイン

“Art”であるためのブランド発信オフィス

 恵比寿にオフィスを構える『株式会社エウレカ』。2009年7月に創立し、現在はFacebookを利用し、日本と台湾で170万人の会員数を誇る婚活マッチングアプリ「Pairs」を運営。その後更に「Couples」というカップル向けのアプリを展開し、会社全体として300万人のユーザーを抱え、スマートフォンアプリの企画や自社開発のサービス展開を行っている。“Business is Art”という企業理念を掲げるエウレカの“芸術”と称する美学とは何か、そしてそこから見えるオフィス環境作りへのアプローチを代表の赤坂優氏より伺った。

<<なぜオフィス環境に投資したのか>>

 徹底したオフィス環境作りには以前から興味があったという赤坂氏。これまでの計4回に渡る移転経験の中では、コスト削減のため施設投資はあまりできなかったそうだが、ようやく現在の恵比寿のオフィスにてゼロからの環境作りをスタート。エウレカの描くオフィス環境に込められた想い、経緯とはどのようなものだったのか。

赤坂CEO: オフィス環境投資の半分の目的は採用ですね。あとは既存の従業員に対して働きやすい環境を提供することかなと。現在社内のシステムエンジニアが全社員60名中40名いるのですが、彼らは一日中この環境にいるわけです。ですから居心地の良さを一番に考慮して、「木を使った方がいいね」とは最初から話していました。元々あった蛍光灯も全て外して、目に優しく、働いていてストレスにならないように色味があって温かみを感じる電球に替えたりもしました。
移転する時には初期費用、什器、設計費用等全体で2千万円くらいになってしまいます。それでも、今後作っていくビジネスや採用したい従業員に対して、“どういう風にあってほしいか”という明確なメッセージになると思うんです。会社として外に対してどういうブランドで出ていくかというのは、センスも問われますよね。ですので費用対効果は絶対にあると確信していましたし、案の定その効果はあったと思います。2千万円で採用力が格段にアップして、採用時のミスマッチも少なくなり、従業員の満足度が上がるのであれば最高だし、会社としてのブランド、メッセージの発信はお金でできるものではないので、むしろ安いぐらいだと思っています。要は捉え方ではないでしょうか。

<<オフィス環境変革後の変化や反響>>

 2013年11月より改装工事が始まり、今年の初めに入居。改装前はOAフロアに全面窓といういわゆる都会の殺伐とした空間で、利便性の高さはあっても正直おしゃれな空間ではなかったという。改装にあたっては、社員の要望を全面的に反映させるというよりも、経営者側がどれだけニーズを汲み取れるか、歩み寄れるかという姿勢の重要さを強調されていた。
そして2014年1月、オフィスの引き渡し時に赤坂氏は、今回設計からデザインまでの全てを依頼した株式会社コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライの岩下氏にも立ち会ってもらい、そこで社員の驚嘆の声を直に聞き、思わず二人でがっちり握手を交わしたそう。ゼロスタートで作り上げたオフィス空間、その後の社内外の反響とは。

赤坂CEO:対外的な反応はものすごく良いです。このオフィスをきっかけに弊社を知って頂いたり、会社に遊びにいらした人が宣伝して下さったり。ホームページの素材にしても採用メディアに出しても映えるので、メリットはたくさんありました。クリエイティビティを感じて下さるのは、オフィスが代弁してくれている部分があるからだと思うんです。
社員は僕に直接は言いませんが、彼氏・彼女や友達、親に対しても自慢のオフィスではあると思います。オフィスに惚れて入社したというわけではないと思いますが、面接にいらした方からは「すごいオフィスですね」とよく言われますしね。当初想像していた以上の反響は確実にあったと思います。毎日来ているので慣れてしまいましたけど、冷静に考えるとそう思います。岩下さんに感謝しないといけませんね。

<<ブランド発信するオフィス>>

 「タイミング・人柄・センスがマッチした」と語る赤坂氏と設計士の岩下氏。当時移転オープンしたての岩下氏のショールームへ赤坂氏が客として訪れ、その日偶然居合わせた岩下氏が接客したことが出会いのきっかけだったそう。自身も家具好きと公言する赤坂氏のオフィス環境作りへのこだわりとは。また、完成に至るまでに二人の間でどのようなやりとりがあったのだろうか。

赤坂CEO:こちらからの細かい要望としては、「ノートパソコンを使うのでフリーアドレスでどこでも使用できるようにしたい」という点でした。家具は基本的にほぼ全て特注でデザインしてもらい、ドアと、コンセントプレート、照明に関しては全てヴィンテージです。照明はアメリカからの輸入品ですが、コストがかかるのでまとめて空輸しました。空輸だけで30万くらいかかりました。価値のわからない人からみたらバカですよね(笑)。オフィス移転は初期費用がかなりかかるので、行き過ぎるとキリがないですね。
でも、岩下さんはプロですし、そのセンスを信じているので、提案されたものに対して僕は何も言いませんでした。最初にこういう床にしたい、こういう煉瓦にしたいという要望を伝えて、それに対していくつか写真を見せてもらって、「こういう感じ!」と決めた以降はほとんど任せました。過去に見てきたものの多さや幅広さだと思うのですが、一言言っただけでこちらの意向を汲んで下さる能力があったのだと思います。良い意味で岩下さんがオタク気質なんですよね。平日に一緒に家具を見に行ったりもしました。岩下さんと仕事をしていて良かったなと感じるのは、仕事に関してうるさいところです。レンガのスレ感とか、チューニングを最後まで本当に丁寧にやって下さって、職人さんにもその理由や意味をちゃんと説明して指示を出してくれていたんです。その姿を見て安心したということが非常に大きかったですね。

<<今後取り組みたいオフィス環境づくり>>

 赤坂氏曰く、「利益追求、売上至上主義は日本では良いイメージがなく、儲けることに対して出る杭は打たれるという文化がまだ根付いている」という。これに対し、“ビジネスはアートである”という同社のキャッチコピーの裏側には、日本社会に対する“挑戦状”とも言えるメッセージが込められているように思える。
徹底した利益追求により、結果的に社内外に大きな反響をもたらした現在のオフィスの形は、今も変化を遂げつつある。
「オフィス環境に完成形はない」。今回、その進化過程が垣間見られたようだった。

赤坂CEO: 作ってみての失敗ももちろんあります。今思うと、エントランスがやや広すぎました。広い方がいいとは思っていましたが、実際にできてみると執務スペースがもっと広い方がよかったなと。会議室も今は2つですが、3つ欲しかったです。エントランスもやや暗いんですよね。入居後はムーディーな感じで夜景も見えてきれいだったのですが、いざ働くとなったらちょっと暗いなと。全部、完全にないものねだりですなんですけどね。

<<Pick Up>> “ここが、エウレカ らしさ“

■海外社員旅行・年二度の長期休暇
社員旅行はシンガポール、グアム、台湾へ。全員での集団行動はせず、完全に自由行動なのだという。また、夏期と冬期の年二回に渡り、それぞれ約二週間の長期休暇を設けている。目標は、年に二ヶ月のバカンスを取得することなのだそう。

■CDO(Chief Dog Officer)のジョブさん
近年オフィスでペットを飼うケースが増えているが、エウレカでは西川COO(Chief Operating Officer)の飼い犬、「ジョブさん」がCDO(Chief Dog Officer)として在籍している。日中家に一人(一匹)にしておくとかわいそうだということで、オフィスに連れて来られるようになったとか。取材日には残念ながら不在だったが、今では社員の癒しになっているそう。

<<Creator’s Eye>> 株式会社コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライ/ 設計士 岩下 将人 氏

岩下氏:赤坂さんはイメージが明確にあってブレないんです。そのイメージがあったので、予算内で付加価値をつけまくろうと思い、かなり自由にやらせて頂きました。ただ、ブレないイメージがある時ってその意をきちんと僕らが汲み取れば成功する確率はぐっと高まるんです。今回弊社とパートナーを組んで頂いた施工会社さんも真摯に僕の細かい注文にもきちんと対応して下さったので、その結果ご満足頂ける空間が完成しました。イメージを共有、実現して頂いたことに非常に感謝しています。施工会社さんのチョイスって難しいんです。数字だけではで見えないところがいっぱいあって、いざ出来上がってみると印象が違うということが起こり得る世界なので、お互い信頼関係をもてるか否かが大きな成功要因となります。ですので、その選択にはかなり神経を使いますね。
今回の家具、造作は素材感に拘りました。形状というのは機能性や美しさのバランスでほぼ決まってしまうので、素材を変えるのが効果的だと思っています。今回は時間と共に劣化するのでなく、味や個性的な表情が滲み出てくるような素材を選定しました。
実は、今もエウレカさんのオフィスへはよく立ち寄っているんです。オフィス同士が近いのでお伺いしやすいという事もありますが、立ち寄った際に赤坂さんとお話をして現状を伺い、必要に応じてソファやイスを増やしたり、レイアウトを変更する事でその時点でのパフォーマンスを最大限に引き出す様にしているんです。最初から詰め込み過ぎるよりは、実際に空間を使っていく中で本当に必要なものを取り入れて行くという事がオフィス空間に限らず理想ではないでしょうか。何よりも、同世代の赤坂さんのバイタリティにとても良い刺激を頂く事が多く、何かしら口実を設けて忍び込む様にしてます(笑)。実際にエウレカさんの案件を境に自分の仕事に対する価値観、考え方が深まりましたね。ビジネスだけに留まらず本当にそういう「価値ある経験」をさせて頂けるクライアントに感謝する気持ちをこれからの案件を成功させる事で体現して行きたいと思っています。