株式会社 FiNC Technologies篠塚史弥CTOにインタビュー − 技術の成熟度以上に重視される“賢さ”の真意。

株式会社FiNC Technologies

「一人ひとりにパーソナライズして健康状態を把握し、その人が健康になるためのソリューションをプロダクト・サービスを通して提供する」

──世の中で働き方改革が叫ばれる以前より「心身ともに健康であることをベースとしたライフスタイルの重要性」を唱え、これまでに数々の革新的なサービスを打ち出してきた会社、FiNC Technologies。

開発組織CTOである篠塚史弥氏は、創業から同社に携わり、現在はサービス全体の設計や開発、運用を手掛けるほか、エンジニアチームの採用や教育、マネジメントも行う。

そんな篠塚氏に、FiNC Technologiesの開発組織について働き方や理念・信念を聞いた。

新体制でコミット感の増大、コミュニケーションもよりスムーズに

──FiNC Technologiesの開発組織について教えてください。

現在は事業部制となっており、一般消費者向けに出している「FiNC アプリ」や、法人の従業員向けに出している「FiNC for BUSINESS」、法人のDXを支援する「FiNC OEM KIT」など、各サービスの事業部ごとに開発部を置く体制となっています。

元々は開発本部制というかたちで、必要な事業に開発部隊をアサインして進めていたのですが、開発全体の基盤がある程度できあがってきたこともあり、より事業の成長を促進していくべく、今年の1月頃から現在の体制に移行しました。

まだ変更して間もない体制ではありますが、基本的には一度配属された部に1年程は固定で入っていただくことを考えています。

体制がより明確化されたので、エンジニア自身もより事業へのコミット感や目標が分かりやすくなり、コミュニケーションもスムーズになっているなと感じています。

──エンジニアの方は現在どのくらいいらっしゃるのでしょうか。

全体で80名強の従業員がいて、その中でエンジニアは正社員で20名ほど在籍しています。

エンジニアは事業を推進していく上で非常に重要なポジションなので、今後人材は増やしていきたいと考えていますが、急拡大したいわけではありません。基本的には少数精鋭で、一人ひとりが役割を大きく担いながらグロースしていきたいと考えています。

──いまどういったエンジニアの方がいらっしゃいますか。

ジュニアからシニアまで幅広く在籍しており、その中でリーダー層のような人も社内に育ってきたので、これまで以上に若手や経験の浅い方を受け入れる余力が出てきたなと感じています。

また、エンジニアの正社員と業務委託の割合は、3対2程度になっています。業務委託の方でも、基本的にはプロダクトの開発チームに入ってもらいますし、スクラムとしてまず朝会をチーム全体で行っています。何か必要であればお互いサポートしあっていますし、扱いの面で社員と業務委託の方をあまりはっきりと分けてはいないです。

──若手や経験の浅い方へのサポート体制はいかがですか?

事業部制で分かれてはいますが、横断でサポートするような仕組みや、ベストプラクティスを共有する機会も作っています。

人の特性やカルチャーの部分でいうと、「新規の方をサポートするのが好き」という方が多いです。

2014年頃からインターン受け入れに力を入れていたので、そこから人に教えるという文化が社内に根付いたと感じています。

実際に、はじめて2、3名の未経験の方をインターンとして採用してみて、かなりワークしてくれたなという実感があったため、インターン受け入れも拡大していこうとなりました。

僕自身も、最初はエンジニアの経験がまったくない中で他社でインターンとして仕事をした経験から、1、2ヶ月でも集中して取り組めばなんとかプロダクトを作れるようになる、という確信があります。そのため、技術力の面だけを重視して採用を行おうとは思っていません。

「仕事を通して健康も確保していく」カルチャー

──“メンタルヘルスも含めた健康に関する社内制度”が充実していると感じました。

そうですね。フィジカル・メンタル・エンゲージメントを計測して改善するためのプロダクトを法人のお客様向けに提供しています。このプロダクトを社員もドッグフーディングとして利用しています。そのため「仕事を通して健康も確保していく」という考え方は社内でかなり根強くあります。もちろんドッグフーディングなので利用しながらプロダクトを改善することも狙っています。

──リモートワークの割合は。

基本的にはフルリモートですが、人によっては週1くらいで出社している印象です。

どこにいても仕事ができるため、最近は日本各地にエンジニアがいて、北は北海道から南は福岡まで仲間がいます。

──コミュニケーション上の問題はありますか。

業務上大きな問題が起きたことはありません。

ですが、やはりリモートワークですと孤独を感じたり、一人ひとりへのサポートが十分に行き届かないということはどうしても起こり得るので、コミュニケーションに関する施策をいくつか行ってきました。例えば、業務として時間をとって少人数で雑談を行う時間をとったり、1on1の頻度を増やしました。

もともと会社の仕組みとしてマネージャーと各週で1on1は行っていたのですが、それだけではなく「本部長、マネージャーの上司とも月1回は1on1をする」、「役員ともクォーターに1回は1on1をする」など、コミュニケーションを密に取っていく取り組みは、今意識的に行っているところです。

“CEOがエンジニア”であることで感じられる、大きな意義

──現CEO南野さんは元エンジニアでいらっしゃいますが、その面での恩恵は感じられますか?

そこに関しては大いに感じています。やはり経営者がエンジニアに無理解だと「これくらいできるのは当たり前でしょ?」といった依頼の仕方をされたり、エンジニアサイドからの説明コストがかかったりと、さまざまな問題が起こりえます。

FiNCでそういったことが少ないのは、やはり“CEOがエンジニア”であることが大きいと感じています。

社長や経営陣を説得するためのコストやエネルギーを使う必要がない分、プロダクトや顧客視点での事業によりフォーカスすることができています。

──一社員がCEOやCTOの方とお話しできる機会はあるのでしょうか。

3ヶ月に一回ほどCEOや役員人と話す機会を制度として意識的に設けています。

また、入社した方は、最初にオンボーディングランチというかたちで経営陣と一緒にご飯を食べる機会があったり、クォーターに1回は経営陣と1on1する機会を全社で組んだりしています。

カルチャーの一つとしてオープンマインドというバリューがあり、会社自体がフラットで透明性を大事にしているので、「この階層だから意見してはいけない」といったことは一切ありません。

私自身にも、社員から意見や提案などが飛んでくることはしょっちゅうあります。全体として、かなり話しやすい環境ではあるかなと感じています。

──エンジニアにとって、プロダクトやサービスへの貢献度をきちんと感じられる環境にあるでしょうか。

会社の方針における透明性は非常に重視しています。具体的な数字などもどんどん公開しているので、今必要なこと・求められていることに関してエンジニアも明確に理解できる状況にありますし、もしわからないことがあってもカジュアルに質問できる方が多いです。

そのため、ミッションを進めていく上で、作る意義やパッションがわからないまま仕事をすることはないと思います。

「技術がすごい好きです」よりも、重要なのは──

──FiNC Technologiesの開発組織にマッチする人材は?

採用を行う上でもちろん一定の技術力は見るのですが、そこまで大きく重視はしていません。

それよりもビジョンへの共感や、カルチャーフィットの面を重視しています。

もちろん、エンジニアとしてのバリューを出してもらうための素養や基礎的なスキルなども重視はしていますが、Webやコンピューターサイエンス、設計の基礎的な考え方が押さえられている方であれば、要件としては満たしているということになります。

社内には若いチームもあり、2、3年ほどの経験でも成長余力を感じる方や、ポテンシャルを感じる方を社内で育てていこうという方針で行っています。

人を育てる体制が社内で確立されているので、入社時点でのエンジニアリングスキルをそこまで重視してはいないです。

──開発組織全体としての今後の目標はありますか。

今年は事業やプロダクトの成長を一番に掲げているのですが、その中で、開発チーム全体が常にお客様を念頭において目を向けられるような開発体制づくりに、今一番に取り組んでいます。

コロナ禍によってさまざまな変化があった中で、今年の1月頃から事業部制に移行し、やっと足場が固まってきたと感じています。

その中で今後は、具体的には事業部のOKRを開発チームも一緒に達成していく体制を構築することや、「事業部と同じ目線を持っている」ことを重視した評価制度を確立していきたいと思っています。

──篠塚さんが今後一緒に働きたいと思う理想のエンジニア像は。

「技術がすごい好きです」という人よりも、すごく簡単な言葉でまとめると「賢くていいやつ」を採用していきたいと思っています。

技能や組織の成長を追い求める上で、どうしても課題や困難に直面することはあります。ここでいう「賢さ」は、そうした困難を楽しんだり、課題解決を楽しめる知的体力がある方のことです。

また、チームで開発を行っていますし、作ったサービスの先にはお客様がいる。常に人との関わりがあり、相手のことを想いやって行動していくことが重要なため、そういった意味で「いいやつ」を採用していきたいと思っています。

株式会社FiNC Technologies 執行役員 CTO 篠塚史弥さん

2012年東京大学工学部システム創成学科卒業、14年東京大学大学院学際情報学府総合分析情報学コース修了。
大学院修了時、FiNCにジョイン。第一号エンジニアとしてファーストサービスの立ち上げから現在に至るまでの
サービス全般の設計、開発、保守、運用に携わりFiNCの成長を支える他、エンジニアチームの採用、教育、マネジメントを行う。
2020年4月、CTOに就任。アプリ・サービスなどの事業で取得したライフログ(個人の健康データ)に対し、デジタルテクノロジーを駆使したソリューションの提供を担う。

インタビュー・文:koko

会社情報

会社名

株式会社 FiNC Technologies
本社所在地
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2丁目2-1 KANDA SQUARE 11F
代表取締役 CEO
南野充則
執行役員 CTO

篠塚 史弥
主なサービス
FiNC

FiNCアプリは、特許を取得したパーソナルトレーナーAI(人工知能)を内蔵しているスマートフォン向けヘルスケアアプリです。毎日の歩数・体重・睡眠・食事といったライフログを記録し、お客様一人ひとりの興味や悩みに合ったアドバイスをお届けいたします。

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